最近、「+422」から始まる電話番号からの着信が急増していることをご存知でしょうか?
この電話番号、実は存在しない偽造された国番号を使った詐欺電話なんです。多くの方が「海外からの重要な連絡かも?」と思って電話に出てしまい、トラブルに巻き込まれるケースが後を絶ちません。
本記事では、422から始まる電話番号の正体から具体的な詐欺手口、そして被害を避けるための対処法まで、あなたの安全を守るために必要な情報を全て解説します。
422から始まる電話番号の正体【結論:詐欺電話です】
結論から申し上げると、422から始まる番号は正式に割り当てのない国番号であり、正規の通信に使われる可能性は極めて低いため、不審電話とみなすべきです。
国際電気通信連合(ITU)が管理する正式な国番号リストには、「+422」という番号は存在しません。つまり、この番号を使って発信されている電話は、何らかの技術を使って番号を偽装している可能性が極めて高いのです。
現在報告されている422から始まる詐欺電話の特徴は以下の通りです:
- 中国大使館や出入国在留管理庁を装った音声ガイダンス
- 日本語と中国語の自動音声メッセージ
- 「重要な書類がある」「在留資格に問題がある」などの内容
- 最終的に金銭を要求したり個人情報を聞き出そうとする手口
特に2025年6月以降、この種の詐欺電話が急激に増加しており、警察も注意喚起を行っています。
422が「存在しない国番号」である理由
正規の国番号とは何か
国際電話をかける際に使用される国番号(カントリーコード)は、国際電気通信連合(ITU)によって厳格に管理されています。
例えば、よく知られている国番号は以下の通りです:
国・地域 | 国番号 | 使用例 |
---|---|---|
日本 | +81 | +81-90-1234-5678 |
アメリカ | +1 | +1-555-123-4567 |
中国 | +86 | +86-138-0013-8000 |
韓国 | +82 | +82-10-1234-5678 |
これらの番号は正式に各国に割り当てられており、世界中の通信事業者がこのルールに従って運用しています。
422が割り当てられていない証拠
現在、「+42」から始まる国番号として正式に割り当てられているのは以下の3つだけです:
- +420:チェコ共和国
- +421:スロバキア共和国
- +423:リヒテンシュタイン公国
+422という番号は、どの国にも割り当てられていない「空き番号」なのです。
そのため、この番号から発信された電話は:
- 正規の通信事業者を経由していない
- 技術的な手段で番号を偽装している
- 詐欺や犯罪目的で使用されている
可能性が極めて高いと判断できます。
【参考記事】国際電話番号について詳しく知りたい方はこちら↓

422から始まる詐欺電話の具体的な手口
よくある詐欺パターン
実際に報告されている422からの詐欺電話には、以下のようなパターンがあります:
パターン1:出入国在留管理庁を装う手口
- 「あなたの在留資格に不備があります」
- 「重要な書類を当局で保管しています」
- 「すぐに連絡しないと法的措置を取ります」
パターン2:中国大使館を装う手口
- 「あなたの名前で違法な荷物が送られています」
- 「中国への不正送金に関わっている疑いがあります」
- 「問題解決のためには保証金が必要です」
パターン3:警察や総務省を装う手口
- 「あなたの電話番号が犯罪に使用されています」
- 「2時間後に電話サービスが停止されます」
- 「詳細確認のため番号を押してください」
使われる言語と音声内容
422からの詐欺電話では、主に以下のような多言語での音声ガイダンスが使用されています:
- 最初に日本語での案内(「日本語の方は1を押してください」など)
- その後中国語での詳細説明
- 一部では韓国語や英語が混在することも
音声の特徴として、機械的な自動音声が多く使用されており、途中で人間のオペレーターに転送される仕組みになっています。
ターゲットにされやすい人の特徴
この種の詐欺電話は、以下のような方々を主なターゲットにしています:
- 在日外国人(特に中国系)
- 海外との関わりがある日本人
- 高齢者や情報弱者
- 国際電話に慣れていない方
ただし、電話番号はランダムに選ばれることも多く、誰でも被害に遭う可能性があることを覚えておきましょう。
422から始まる電話がかかってきた時の対処法
絶対にやってはいけないこと
422から始まる電話がかかってきた際に、絶対に避けるべき行動は以下の通りです:
- 電話に出る
- 相手の指示に従ってキーを押す
- 個人情報を伝える
- 折り返し電話をかける
- 相手の要求に応じて金銭を振り込む
特に「折り返し電話」は、高額な国際電話料金が発生するリスクがあるため要注意です。
正しい対応方法
422からの着信があった場合の正しい対処手順をご説明します:
- 着信を無視する
- 知らない国際電話番号には出ない
- 留守番電話も聞かない
- 記録を残す
- 着信時刻と番号をメモ
- 必要に応じてスクリーンショットを保存
- 着信拒否設定
- スマホの着信拒否機能を活用
- 国際電話全体をブロックする設定も検討
- 周囲への注意喚起
- 家族や友人に情報を共有
- 特に高齢者への注意喚起を行う
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着信拒否の設定方法
iPhone の場合:
- 「設定」→「電話」→「着信拒否設定と着信ID」
- 「新規追加」で電話番号を登録
- 国際電話をまとめてブロックする場合は「+」で始まる番号を登録
Android の場合:
- 「電話」アプリを開く
- 「設定」または「通話設定」を選択
- 「着信拒否」で番号を追加登録
類似する詐欺電話番号の特徴と見分け方
他の偽装国番号の例
422以外にも、以下のような正式に割り当てられていない国番号を使った詐欺電話が報告されています:
偽装番号 | 詐欺の特徴 | 注意点 |
---|---|---|
+83 | 中国大使館を装う | 現在は割り当てられていない番号 |
+425 | 警察を装う手口 | 実在番号との見分けが重要 |
+84類似番号 | 総務省やNTTを装う | ベトナム(+84)と混同させる手口 |
【参考記事】他の国際電話番号詐欺について詳しくはこちら↓

怪しい国際電話を見分けるポイント
詐欺電話を見分けるためのチェックポイントをご紹介します:
番号の確認
- ITUの国番号リストで確認する
- 見慣れない番号は検索して調べる
- 複数の情報源で照会する
発信者の特徴
- 自動音声やロボット音声
- 複数言語での案内
- 緊急性を煽る内容
要求される行動
- 番号入力を求められる
- 個人情報の開示要求
- 金銭の支払い指示
これらの特徴が一つでも当てはまる場合は、詐欺電話の可能性が極めて高いと判断してください。
まとめ
422から始まる電話番号は、正式に割り当てられていない国番号を使用した極めて不審な電話です。
重要なポイントを整理すると:
- 422は正式に割り当てられていない国番号
- 中国大使館や出入国在留管理庁を装った詐欺手口
- 絶対に電話に出たり折り返ししたりしてはいけない
- 着信拒否設定で予防することが最も効果的
この種の詐欺電話は今後も新しい番号で続くと予想されます。常に最新の情報をチェックし、怪しい国際電話には十分注意を払いましょう。
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